Camila Cabello(カミラ・カベロ)は、「The X Factor」をきっかけにFifth Harmonyのメンバーとして一躍注目を集めました。
ただし、彼女の物語はそこで完結しません。
グループとして世界的な成功を収める一方、ツアー先のホテルのバスルームで静かに曲を書き、ラップトップ1台でビートを組み立てながら、「自分自身の物語」を音楽に刻み続けていたと言われています。
転機となったのが、コラボ曲「Bad Things」のヒットです。
この成功によってソロ・アーティストとしての可能性が大きく広がり、彼女はFifth Harmony脱退という大きな決断を下しました。
それは勇気のいる賭けでもありましたが、結果はすぐに形となって表れます。
2017年に発表された「Havana」は、キューバ移民としてのルーツとポップスを融合させた楽曲です。
世界各国で1位を獲得し、カミラは一気に“ラテン・ポップ新時代”を象徴する存在へと躍り出ました。
デビューアルバム「Camila」も全米1位を記録し、「Señorita」でショーン・メンデスとの化学反応が話題になると、彼女は「グループ出身の一人」から「確かな世界観を持つ主役」へと立場を変えていきます。
映画出演や社会活動にも取り組みながら、彼女が一貫して大切にしているのは、移民としてのルーツと、ロマンティックでドラマチックな物語性です。
Fifth Harmonyの一員だった少女が、自分の名前だけで世界のチャートを制するまでの歩みは、まさに現代的なサクセスストーリーと言えるでしょう。
3rdアルバム「Familia」に収録された、80年代ディスコポップ風のキャッチーなスペイン語楽曲「Hasta Los Dientes」。
2022年にブラジルで開催された10万人規模の音楽祭「Rock in Rio」でのパフォーマンスでは、この楽曲のゲストボーカルであるアルゼンチン出身の歌姫マリア・ベセラがサプライズでステージに登場した、歴史的な初披露の瞬間が収められています。
このステージ最大の見どころは、ラテン・ポップ界を牽引するふたりの圧倒的な連帯感です。
鮮やかな黄色のスリーピース衣装に身を包んだカミラと、黒のスポーティな衣装で登場したマリアが、雨模様のなかでも満面の笑みでアイコンタクトを交わしながら歌い踊る姿は、観ているこちらまで幸せな気持ちにさせてくれます。
カミラのハスキーな高音とマリアの甘く力強いボーカルの相性は抜群で、生演奏バンドの分厚いサウンドに乗せたパワフルなハーモニーはとくに必聴です。
ディスコチックな原曲のビートに合わせたダンサーたちとのセクシーで楽しげな振り付けも見逃せません。
スタジアムを埋め尽くす10万人の観客の熱気と相まって、「お祭り騒ぎ」という言葉がぴったりの幸福感に溢れたステージとなっています。
ラテン音楽の力強さと、ふたりのポップスターが心から音楽を楽しむ姿が詰まったこの極上のコラボレーション。
雨すらも最高の演出に変えてしまう圧倒的なライブパフォーマンスを、今すぐ観ることをオススメします。

